【2025年3月】求人ボックスで効果を出すために必要な全知識・全ノウハウ

「求人ボックスってどうなの?」
最近お客さんから質問されることが増えてきました。

今さら確認するまでもないかもしれませんが、求人ボックスは株式会社カカクコムが運営する求人検索エンジンです。2015年からサービスを開始し、2024年現在で月間総ページビューは1億3,034万PV、月間利用者数は1,052万人、新着求人数は100万件以上という規模にまでに成長しています。

求人ボックスには、他の求人メディアにはない独自の特徴や機能があります。そして、その独自性をうまく活用した運用方法により効果を出しやすくすることができます。
この記事では、2025年3月時点での求人ボックスの特徴や広告運用のコツについてまとめています。Indeedとの違いを意識しながら、自社での採用にぜひお役立ていただければと思います。
とりあえずイチから求人ボックスについて知りたい方は順番にお読みください。すでにある程度ご存知で、必要な部分だけ飛ばしてお読みください。全部読んだけど疑問が解決しなかった。。。という方は、フォームからお問合せいただければと思います。
それでは、どうぞ!
求人ボックスの特徴まとめ
求人ボックスの特徴は、Indeedやスタンバイ、他のアグリゲーション型の求人メディアと似ています。
①企業は採用ボードと呼ばれる直接投稿や自社採用サイト経由で求人の無料掲載ができる
②企業はクリック課金型の有料広告プランへの掲載で露出を強化できる
③求職者はキーワードと勤務地を絞ることで求人の一括検索ができる
④給与や職業訓練、検索ワードなどのノウハウ情報が充実している
①~③はある程度ご想像がつくと思いますので、④について簡単に補足させていただきます。
給料ナビ
給料ナビでは、求人ボックスに掲載されている求人や政府統計データを参考にした職種ごとの平均年収や時給がランキング形式で毎週紹介されます。求人を掲載する際、給与額設定の参考としたり、求人ボックスで注目度の高い求人を確認することができます。給与は効果を出す上でも非常に重要ですので、求人ボックスに求人掲載する場合には、定期的に確認しておくと良いかと思います。

人気の求人検索ランキング
人気の求人検索ランキングでは、求人ボックス内でよく検索されているキーワードや、人気が急上昇しているキーワードを、ランキング形式で見ることができます。看護師や保育士など、一般的に採用が難しいと言われている職種が上位にランクインしているのが求人ボックスの特徴でもあります。活用を考えている企業さんは、自社の募集職種の順位を確認しても良いかもしれません。

職業訓練ナビ
職業訓練ナビは求職者向けのサービスで、別名「ハロートレーニング」とも呼ばれている全国の職業訓練情報を手軽にまとめて検索することができます。こういったサービスもユーザー満足度が高い要因のひとつかもしれませんね。

ここまでが求人ボックスの特徴の確認でした。続いて、求人ボックスで有料広告運用をおこなう際の機能やポイントについてご紹介します。普段の運用は代理店さんにお任せしている企業さんも多いかもしれませんが、知っておいていただくと活用のイメージが湧くと思いますので、ぜひお付き合いいただければとと思います。
求人ボックスの掲載方法
求人ボックスの掲載方法には2種類あります。
①採用サイトがある場合のクローリング・フィード掲載
②直接求人ボックスに掲載する採用ボードによる掲載
それぞれにメリットとデメリットがありますので、こちらのスライドにまとめます。

インビジョンとしては、基本的にはサイト連携(クローリング・フィードでの掲載)をオススメしています。
理由としては、運用の管理がしやすいことと、そして、求人ボックスの最大の特徴である細かな運用設定ができるためです。詳細については後ほど改めてご説明させていただきます。
採用サイトがない、もしくは求人メディアのようにスポットで短期間だけ掲載したい、という会社さんは採用ボードでも良いかもしれません。
求人掲載後に見るべき指標
求人ボックスに掲載した後には、さまざまな指標のレポートを見ることができます。ざっとまとめるとこんな感じです。基本的にはIndeedや一般的なWEB広告でよく見るものと同じと考えて問題ありません。

色々な指標があって、なんだか大変そう。。。という印象を持たれた方もいらっしゃるかもしれません。ただ、実際には
表示回数ー検索結果に自社の求人が表示された回数
クリック率ー表示された求人がクリックされた割合
アクション数ー応募フォームあるは掲載元ページへ遷移するボタンのクリック数
応募率ー原稿をクリック(閲覧)した人の中で実際に応募した人の割合
この4つの指標をおさえておけば大まかな改善が可能です。

実際の管理画面レポートではどのように表示されるのか?具体的にどのように改善していけばよいのか?気になる方は、このまま読み進めてみてください。
求人ボックスの予算についての考え方
求人ボックスにもIndeedと同じように有料プランがあります。有料プランに掲載することで、求人原稿の露出が高まり、より多くの求職者に見てもらうことができます。
「じゃあ、いくらくらいの予算を掛ければよいのだろう?」
疑問が湧いてきますよね。基本的には、自社の採用目標に対して満足のいく効果が出ているなら、いくらかけても問題ありません。ただ、なんらかの目安があった方が検討しやすいかと思いますので、いくつか考え方をご紹介します。

☑Indeed10に対して、求人ボックス3などの比率
→検索ユーザー数などに合わせて、Indeedとの比率で予算金額を決定します
☑許容応募単価を上回らないような入札金額を設定
→求人ボックスはクリック単価の入札が可能です。自社の目標応募単価を下回る金額となるような単価、予算額を確認して設定します
☑ 停止せずに終日配信されるために必要な金額
→終日掲載されるために必要十分な金額はいくらなのか?という観点で設定します
☑ 毎月●万円など継続的にかけられる固定の金額
→終日配信した上で、さらにいくら予算を増額したらどのくらい応募につながるかを見ながら最大の予算額を検討します。
☑ 応募を最大限獲得するための1日の予算設定
→終日配信した上で、さらにいくら予算を増額したらどのくらい応募につながるかを見ながら最大の予算額まで増額を検討します。
ただ、繰り返しになりますが、予算設定についてはレポートで費用対効果を確認しながら決定することをオススメします。迷うようであれば、少額で始めて少しずつ増額していくのが間違いありません。
求人ボックスの有料配信設定
求人ボックスの配信設定には、自動運用と手動運用の2種類あります。

自動運用はIndeedのようにAIが最適なターゲットに対して自動で配信してくれます。そのため、細かな運用ができません。一方の手動運用では、求人ボックス独自の機能で細かな設定での運用が可能です。
最初は自動運用でも良いと思いますが、慣れてきたら手動運用で細かな改善をして効果を高めていくことをオススメします。
求人ボックスの2つの効果改善
効果改善には、求人原稿内での改善と管理画面内での改善の2つがあります。

求人原稿内での改善については、Indeedと同じと考えてください。そのため、サイト連携でIndeedと求人ボックスに同時に掲載している場合には、特に求人ボックスのための変更をする必要はありません。

管理画面内での改善については、求人ボックスのレポートを見て課題を特定し、課題解決のための設定変更をおこないます。
それでは次に、効果改善のために欠かすことのできない求人ボックスのレポート機能について理解しましょう。
求人ボックスのレポート機能
求人ボックスには、異なる切り口から効果検証するための5つのレポート機能があります。それぞれのレポートの特徴を踏まえ、目的に合わせて活用していきましょう。
月別レポート

月次の推移を見られるのが月別レポートです。月次の推移を見ることで、中長期の時期トレンドや効果の傾向を確認できます。
日別レポート

日別レポートを活用する場面で多いのは、日々の改善効果の検証です。原稿や管理画面で改善したBefore⇔Afterを比べることで数値の違いを確認しましょう。
時間別レポート

時間別レポートでは、朝(0-8時)、昼(8-16時)、夜(16-24時)の時間帯別と月曜~日曜の曜日別の各指標の数値を確認することができます。
時間別レポートの活用シーンはけっこうあります。たとえば、朝から夜まで終日配信されているかといった予算額の確認として。あるいは、どの曜日のどの時間帯に多く見られているかから求職者の行動をイメージしたり。さまざまな改善の元となる貴重なデータです。
キャンペーン別レポート

Indeedと同じように、求人をキャンペーンでグループ分けすることができます。キャンペーンレポートでは、グループごとのレポートを確認します。地域や雇用形態ごとのレポートは出せませんので、予算や数字を分けて配信したい場合には、キャンペーンごとに配信して効果検証しましょう。
求人別レポート

求人ごとの効果検証は求人別レポートを見ておこないます。ただ、このレポートには全求人のデータが反映されません。一定以上の表示回数がある求人のみ表示されるため、求人ごとの傾向を見る程度に留めておいた方が良いかもしれません。
キーワードレポート

最後がキーワードレポートです。自社の求人がどのようなキーワードで検索されているかがわかります。これは求職者の検索意図を見る上で非常に有益。このキーワードデータをとるためだけに求人ボックスに有料掲載している企業もあるくらいです。
以上、5つの求人ボックスレポートについて紹介しました。ここからはレポートを念頭においた上で、具体的にどのように求人ボックスで改善に取り組むか、いくつかの施策をご紹介していきます。
求人ボックスで効果改善
求人ボックスにはIndeedにはない独自のレポートや機能があります。これらの特徴を踏まえたうえで、求人ボックスで効果改善するためにできることをひたすらご紹介していきます。自社で取り組めることがあれば、ぜひ試してみてください。
キャンペーン内の掲載求人数を増やす

一部の求人だけで求人ボックスの効果を試してみたい、と考える企業さんもあるかもしれません。ただ、ユーザーの検索によりマッチングする求人ボックスは掲載する求人数が多い方が効果を出しやすくなります。
また、すべての求人を掲載する場合でも、キャンペーンをやたらと細かく分けてしまうと、1キャンペーンに含まれる求人数が少なくなってしまうこともあります。求人ボックスはキャンペーン単位で予算や配信の最適化をおこないますので、キャンペーンに含まれる求人数も多い方が効果は出しやすくなります。
まずは、1つのキャンペーンで全求人を掲載することで効果を見てみることから始めても良いかもしれません。
画像表示と特徴アイコンを表示する

求人ボックスの初期設定では、検索結果画面の画像と特徴アイコンが非表示になっています。一般的には表示させた方がクリック率が上がり、結果として応募効果につながりやすくなります。
ただし、画像表示はサイト連携によりフィードでの掲載をしている場合に限られます。求人ボックスに連携したATSツールや採用ボードで掲載している企業さんは気にする必要はありません。
配信予算を上げる

予算を上げれば効果が改善する、というのは一番わかりやすい対策ですね。ただ、一方で上げれば上げただけ効果につながるとは限りません。
検索ボリュームには限りがありますので、高い予算を設定しても予算を使い切れないこともあります。また、予算を使い切っても応募につながらない、採用に至らないこともあるかもしれません。
レポートを見て効果的と思われるときには、予算の増額を検討してみましょう。
キャンペーンの入札単価を上げる

予算の増額と似た考え方として、入札単価を上げることも効果改善につながります。自動運用であれば選択式で、手動運用であれば1円単位で金額を指定できます。
求人ボックスのレポートでは自社の求人の”平均順位”を見ることができます。予算を上げることで順位が上がれば、クリック・応募数UPにつながることが期待できます。

スケジュール別の配信設定

スケジュール別の配信設定とは、設定した入札単価を特定の曜日と時間帯において増減設定ができる機能です。
単価の増減は「50%~200%」の範囲で設定が可能です。時間帯は0:00~7:59の早朝、8:00~15:59までの昼、16:00~23:59の夜の3つに分かれています。
多くの場合、深夜・早朝は効果が出づらく、昼間や夕方は効果が出やすかったりします。もちろん、職種やシフトによって効果の出やすい時間には違いがありますので、レポートを見ながら最適な配信バランスを見つけましょう。
注力キーワードの配信設定をおこなう

注力キーワードの配信設定とは、設定されたキーワードがユーザーの検索キーワードに一致した場合に入札単価を高めることができる機能です。
注力キーワードの入札単価を上げると、検索結果画面での露出頻度や掲載順位が上がりやすくなります。自社の求める人物が検索するであろうキーワード、あるいは応募率が高いキーワードがレポートで確認ができているようであれば、全体の単価よりも少し高めに設定しておくことで応募率やマッチング率が高まる可能性があります。
たとえば、有資格者の募集をする場合に「資格名」を注力設定しておくと、資格をお持ちの方に自社の求人を見てもらいやすくなります。なんだか、Googleやyahooのリスティング広告のキーワード設定にも似ていますね。
注力キーワードは、キャンペーンごとに最大10個まで配信設定ができます。無理に10個設定する必要はありませんが、レポートを見ながら効果的に活用したいところです。
配信対象外検索キーワードの設定

こちらは特定の検索結果ページにおいて広告配信をさせない機能になります。配信対象外としたい検索キーワード(単語)をカンマ繋ぎで記入することで、設定したキーワードが含まれるページでは広告配信がされなくなります。
キーワードレポートを確認した後、自社の求人を特定の検索キーワードで表示させたくない場合があります。たとえば、若い方の募集がメインなのに「70代」というキーワードで検索されている場合、「70代」とキーワード設定欄に入力します。
「そんな設定をわざわざしなくても、求人原稿内のキーワードを削除すれば良いのでは?」
と思われた方もいらっしゃるかもしれません。まさに仰るとおりです。求人ボックスで「70代」と検索されている場合、Indeedや他の検索でも「70代」と検索されている可能性が高いので、原稿内からキーワードを削除するのが最も確実な対策といえます。
ただ、原稿数が多かったり、求人原稿の制作担当が別にいらっしゃる場合は確認や修正作業が大変ですよね。また、「20代~70代まで幅広い年代のスタッフが活躍中」というキャッチコピーは残したいというケースもあるかもしれません。
配信対象外キーワードの活用により、広告予算を効率良くターゲットに配信できるように調整しておくことで、運用の手間を減らし業務効率も上がります。
注力ユーザーの配信設定

自社で求める人物像が決まっている場合、性別や年代を絞って配信することで有効アクセス・有効応募率を高めることができます。ユーザー属性としては
性別:男性|女性
年代:20代|30代|40代|50代|60代以上
のような区分で設定します。
たとえば、「若い人からの応募が少ない。。。」というお悩みをお持ちの企業さんが、この機能の利用によって20代の方に注力配信するようなこともできます。
配信対象外検索キーワードの設定

配信対象外ユーザーの設定では、その名前のとおり特定のユーザーをキャンペーンの広告配信対象外とすることができます。注力ユーザーの設定と同じ性別と年代別で、特定のユーザーへの配信を除外します。
注力ユーザーの設定と配信除外設定、念のため両方設定しておくことでよりマッチングの精度が高まりそうです。
ただ一方で、このターゲット設定には懸念もあります。
まず1つめは、求人ボックスがどのくらい性別や年代の情報を取得することができるのか?

求人ボックスにはこのようにユーザープロフィールを登録するようになっていますが、現在必須にはなっておらず、未入力のままでも応募エントリーができます。どのくらいの方が登録しているかがわからないため、配信精度に疑問が残ります。
そしてもう1つは、企業同士の競合です。もし多くの企業が20代・30代ばかりに注力しようと設定すれば、入札単価が高騰したり、広告の露出が減ってしまうことも考えられます。
結局は、数値を見ながら調整・検証していくことが大切ですね。
求人ボックス運用のコツ
特徴や機能についていろいろとご紹介してきましたが、結局のところ求人ボックスを運用するコツは何なのでしょうか。
結論としては、求人情報を充実させる必要があります。そして、求人情報を充実させるためには求める人物のペルソナを具体的に決めなければいけません。
理想のペルソナは男性か女性か、何曜日の何時に仕事探しをしているのか、どんなキーワードで検索するか、原稿内にどんな情報が書かれていたら応募してみようと思うのか。。。
そうです。求人ボックスの機能を最大限活かすためには、求人原稿が大切なのです。運用で調整できるのは求人情報をお届けすることだけ。応募・採用につながるかどうかは求人の内容次第。
自社の魅力の棚卸し、人物像の明確化、求人原稿の作成、そして求人ボックスの運用まで、インビジョンではまるっとお手伝いしますので、興味がある方はぜひお問い合わせください。
また、求人ボックスのヘルプサイトやマニュアルも参考になります

▼求人ボックスヘルプサイト
https://help.xn--pckua2a7gp15o89zb.com/
▼求人ボックス運用マニュアル
https://ad.kyujinbox.com/manual.pdf
▼HRハッカーで求人ボックスの運用をしませんか?