採用広報だけじゃなく、社内広報にも取り組んでいこう
リモートワークを導入する企業も増えており、出勤するのが当たり前だったころに比べて、社内でのコミュニケーションが不足していると感じる方も多いのではないでしょうか。
そこで注目されているのが社内広報(インターナルコミュニケーション)です。企業理念の浸透や社内コミュニケーションの活発化など、さまざまな役割を担っています。
この記事では、社内広報やインターナルコミュニケーションはそもそもどのようなもの?というところから、目的別の社内広報コンテンツ例、企業で実際に取り入れている社内広報事例などについてまとめました。
社内広報(インターナルコミュニケーション)とは
社内広報とは、企業内で社員に対して行う広報活動のことをいいます。インターナルコミュニケーションや、インナーコミュニケーションともいわれます。例えば、紙社内報やWeb社内報、社内SNSや社内メールマガジン、社内ラジオも社内広報です。
部署を越えてお互いがどのような仕事をしているのか知ることで社員同士で理解が深まったり、会社が向かう先を共通認識で持つことができたりと、さまざまな役割を持ちます。
社内広報に注目する会社が増えた理由
なぜ、社内広報が今注目され始めているのでしょうか?考えられる理由としては、他の社内広報に取り組んで成果を出している企業を見て「自社でも取り組んでみよう」という流れが加速しているからです。
社内広報の役割のひとつに、社員が安心して働ける環境作りがあります。会社が目指すべき方向が社長の言葉で語られたり、他の部署の社員の仕事がわかったり、会社への理解が深まることで不安が軽減されます。
また、コロナ禍においてリモートワークが普及し、必要なことのみ話す状況が増えました。今までの「気軽に雑談ができる環境」が減り、自然な社内コミュニケーションが取りづらくなっています。その危機感から社内広報がより注目されるようにもなっています。
社内広報の目的と発信内容(コンテンツ)の具体例
社内広報の目的には以下の6つがあります。
- 企業理念やビジョンの浸透
- 経営情報の共有
- 社内コミュニケーションや部署理解の促進
- 社内文化・風土の醸成
- モチベーション向上と組織活性化
- 社員の家族や地域との関係構築
それぞれ見ていきましょう。
企業理念やビジョンの浸透
社内広報を行う目的のひとつに、企業理念やビジョンの浸透があります。なぜ会社を立ち上げたのか、何を成し遂げていきたいかなど、経営者や創業者の想いが社内に浸透することで、社員は働く意義を再認識できます。
企業理念やビジョン浸透コンテンツには、以下のようなものが考えられます。
- 社長インタビュー
- OBインタビュー
- 経営層インタビュー
- 社長コラム連載
- 社長と新入社員の座談会コンテンツ
- 提携企業の理念、特徴などの紹介
- 経営者の考えやコラムの連載
- 長期ビジョンをイラストやマンガで解説 etc.
経営情報の共有
社内広報で、経営情報を正しく伝えることも大切です。どのような考えをもとに経営方針を決めているのか、自社の業績は良いのか厳しいのかなどを社員ひとりひとりが理解することで日々の業務に対する意識も変わっていくでしょう。
経営情報は難しい用語や内容も多くなりやすいので、全員が理解できるようにわかりやすい図や表などをそえて表現することで読んでもらいやすくなります。
社内情報の共有コンテンツには、以下のようなものがあります。
- 新事業紹介
- 経営計画を分かりやすく解説
- 経営層のコラム連載
- 達成状況報告
- 講演会やワークショップのレポート etc.
社内コミュニケーションや部署理解の促進
社内広報を通じて部署間の理解を深めることで、社内コミュニケーションの活発化につながります。各部署が取り組んでいることや課題などがわかるコンテンツであれば、部署を越えた解決策の提案ができたり、部署異動の際の不安を取り除くことができたりもします。
社内コミュニケーションや部署理解の促進コンテンツには以下のものがあります。
- 社員インタビュー
- 出向者へのインタビュー
- 異動した人へのインタビュー
- 各部署ごとの仕事、取組紹介
- 新入社員紹介
- 新製品紹介、開発レポート
- 専門職のスキル紹介
- 社内コミュニケーションにまつわるアンケートと結果報告 etc.
社内文化・風土の醸成
社員に対して、経営者の思いや価値観を伝えられれば企業としての統一感が生まれます。また、「自社はこういう会社である」といった価値観を理解することにより社員の愛着も生まれやすくなるでしょう。
社内文化・風土醸成コンテンツには、以下のものがあります。
- 経営者インタビュー
- 現場の様子をインタビュー
- 社員が選ぶ!おすすめの自社製品
- ヒット商品の背景をたどる etc.
モチベーション向上と組織活性化
社内向けのコンテンツだからこそ、社員のリアルな声や自社独自のイベントや制度を掲載しやすいのが社内広報の特徴です。社内のメンバーがどのようなことを考えているか、どのような仕事をしているかなどを掲載することで、他の社員の意識向上に寄与する狙いがあります。
また、消費者の声や開発秘話などをコンテンツ化することで、企業全体としての士気を高めることも可能です。具体的に社員や企業全体の意識やモチベーションに関しての課題を解決できるような内容を検討していきましょう。
社員のモチベーション向上コンテンツには以下のようなものがあります。
- 消費者やインタビュー
- ユーザーの声まとめ
- 各部門での取り組み紹介
- 社員のこれまでのキャリア紹介
- 活躍している社員の一日のスケジュール紹介
- 他社の先進、成功事例紹介
- 新製品、サービスの開発秘話 etc.
社員の家族や地域との関係構築
社内広報は社員や社員の家族などの関係者も読者になることが考えられます。家族に仕事や会社のことを説明したり知ってもらったりするために使うこともあるでしょう。
また、紙媒体であれば家に持ち帰った社内報が地域の人や回りまわって取引先の人が見る可能性もゼロではありません。見た人にとって、社内広報がどのような寄与の仕方ができるか、という視点を持つことで良いコンテンツが生まれるでしょう。
家族や地域との関係構築コンテンツには、以下のようなものがあります。
- 社員の仕事紹介
- 本社の変遷を写真付きで紹介
- 消費者が自社製品を使用している様子紹介
- 所在地周辺のおすすめスポットや飲食店の紹介
- CSR活動報告
- 災害支援のレポート
- 得意先の宣伝 etc.
社内広報の手法
社内広報をおこなうためにはさまざまな手法があります。昔ながらの冊誌をイメージする方が多いかもしれませんが、最近では便利なツールも出てきているのでご紹介します。
社内報(紙・Web)
社内報には紙とWebの2種類あります。紙の社内報は、業界特性上PCやスマートフォンアプリを頻繁に使わない職種の社員がいる場合に効果的です。
インビジョンでは、毎月紙の社内報をHRハッカーをご利用いただいているお客様やパートナーさんに郵送でお届けしています
対してWeb社内報は、いつでもどこでもアクセスできる点が特徴です。電車での移動中や自宅でも気軽に読めるので、社員にとっても「ちょっと読んでみるか」くらいの気楽な感覚で読めます。
また、広報担当者の観点からいうと、ミスがあっても修正しやすい、更新が容易にできる、管理がしやすいなどのメリットもあります。多くの企業が導入しているsolanowaなどが有名ですね。
社内SNS
社内SNSは、社員の間で利用するビジネス用のSNSを指します。部署間を越えて気軽にコミュニケーションをとったり、投稿ができたりといったメリットがあります。チャット機能やグループ機能など、ツールによってさまざまな機能を搭載しています。
メールを撤廃して社員間でのやりとりを社内SNSに統一することで、よりスピーディに情報共有や課題解決ができるようにもなります。部署ごとではなく、プロジェクトごとや同期間でグループを作ってやりとりをすることなどもでき、社内コミュニケーションの円滑性向上が期待できます。
最近ではnoteをつかったオープン社内報として運用している会社も増えています。
また、wantedlyを利用している企業では社内報機能(Story)を利用しても良いかもしれません。
その他の社内報
社内広報をするのに一番良い方法は、直接会って想いを伝えることです。コロナの影響で自粛ムードが続いていましたが、最近では社内イベントを再開する会社も増えているようです。
インビジョンでも4半期に1回、想いをカタチに会という
「広報はしたいけど、自社で考えるのが大変…」という会社さんは、プロのライターが取材制作して記事を書いて納品するダシマスがオススメです。記事データを自社のホームページやブログにご掲載いただくこともできます。
社内広報で風通しのよい組織づくりを
コロナをきっかけに、多くの企業で社内広報(インターナルコミュニケーション)が注目されるようになりました。
経営理念やビジョン、経営情報や部署の情報が社内で共有されることにより、企業として目指す方向が明確になる、社内のコミュニケーションが活発になる、自社への愛着が生まれ社員の定着率が向上するなどさまざまなメリットがあります。
入社した方がいち早く自社に慣れ、活躍してもらうためにも、採用広報+社内広報どちらも積極的に取り組んでいきましょう。
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