会津でお菓子を作り続けて75周年の太郎庵――HRハッカー導入で10名以上の採用に成功

太郎庵は会津地方を中心に店舗展開する、創業75年周年の老舗のお菓子メーカーです。「お菓子で描く会津の風土」をコンセプトとして、会津にちなんだお菓子を展開。愛されるお店作りにも力を入れ、地元のファンが多いのも特徴です。

今回は同社の総務部に勤める高橋康予さんにお話を伺いました。高橋さんは総務として人材育成と人事を兼務しながら、採用に携わられています。以前はなかなか採用に結び付かず、離職も多かったとのこと。しかしHRハッカーを導入してからは、応募が急増し、10名以上の採用に成功しました。

どんな取り組みが人材の採用と定着に結びついたのか。同社の採用活動の変化について伺います。

▼抱えていた課題
・応募がきても採用に繋がらなかった
・採用になっても人が定着せず、費用対効果が悪かった

▼導入後の効果・成果
・10名以上の採用に成功
・求人原稿を見直すことで、会社のコンセプトに共感した人からの応募が増加
・費用が安く、採用コストを抑えることに成功

株式会社太郎庵 高橋康予(たかはし やすよ)さん
会津坂下町出身。太郎庵でアルバイトした際にお客様との関係性づくりが楽しくなり、そのまま入社を決意。営業部に配属になり店舗での販売を経験。その後、総務部へ異動になり、現在は人事、採用、教育などに携わる。私生活では3児の母。好きなことは美味しいものを探すこと。社会人になってから茶道を学びはじめ、今は社内で教えられるようになることを目標に日々稽古。

目次

会津の文化と誇りを体現するお菓子づくり

ーー本日はよろしくお願いします。まず高橋さんの役割や仕事内容を教えていただけますか。

私は太郎庵に2010年に入社して、最初は販売を2、3年経験しました。その後研修で製造を半年くらい経験し、10年前に総務部門の配属となりました。今は総務として採用や人事、人材育成も担当しています。全体の業務の中で採用が占める割合は20%くらいですね。

ーー太郎庵の事業内容や、商品の魅力を教えてください。

弊社は和菓子と洋菓子の製造販売を行っています。創業は1949年なので、ちょうど75周年になりました(取材:2024年3月)。店舗は福島県内に15店舗、主に会津地方を中心に展開をしています。「お菓子で描く会津の風土」をコンセプトに、お菓子を通じて会津の良いところをお伝えしたいという想いを込めてお菓子づくりをしています。

一番の看板商品は「会津の天神さま」というブッセ。会津には会津天神という伝統玩具が400年前からあるのですが、ここ近年、会津天神を作る民芸品屋さんが少なくなってきているのが現状です。太郎庵がお菓子の「会津の天神さま」を作り続けることで、会津の文化を今後も伝えたいと考えています。

ーー地元にこだわった商品を展開されているんですね。そのコンセプトになったのはいつ頃でしょうか。

地域を大切にするコンセプトは、第一号店を開店したときからのものと聞いています。太郎庵の名前の由来は、太郎という名前が当時の男の子を代表するような名前だったからなんです。そんな名前にあやかって、会津から日本を代表するようなお菓子屋になりたいという想いが込められています。太郎庵があることで、自分たちが住まう地域を誇りに思ってもらえるきっかけになりたいと思っています。

ーー太郎庵にはお店のファンが多いと聞いています。お客様への想いもお聞かせいただけますか。

私達を表すシンボルマークとして、ランプがあります。ランプは温かい明かりを灯しているものなので、心が温かくなるサービス、お菓子づくりを目指しています。またお客様は2人いると考えていて、お店に来てくださるお客様と、そのお客様が喜ばせたい方です。私達のお菓子を通して、お客様同士の関係性が良くなり、明るい社会をつくりたいと考えています。

会津を中心に、リピーターのお客様が本当に多いですね。登録をいただいた方に会員カードを発行しているのですが、保持率は6割くらい。多い店舗だと9割の方にカードを持っていただいています。会津地方の人口は25万人程度なのですが、カードの発行数は11万人にものぼります。もちろん他地域のお客様もいらっしゃいますが、お客様とスタッフの距離が近いことが発行率の高さに繋がっているのかもしれません。お礼のお手紙やメールをいただくことも多いですね。

HRハッカーなら工数と費用を減らして、採用人数が増やせる

ーーHRハッカー導入前は、どんなふうに採用に取り組まれていたのでしょうか。

ハローワークへの求人出稿が中心でした。そもそもあまり採用にお金をかけるイメージはなかったですね。また当時の採用を振り返ると、感覚で進める場面が多く、採用基準が明確でなかったという反省もあります。フィーリングや感じの良さだけで判断していました。

その対策として弊社独自の取り組みも実施していて、面接前の電話面談を時間をかけて行いました。目的は求職者の方との条件のすり合わせと、会社説明を通して弊社のことを知ってもらうこと。この取り組みをすることで、より納得して面接に来ていただけるようになりました。ミスマッチを防ぐための対策です。

ーー採用フローの工夫をされながらも採用課題を抱えていたとのことでしたが、どんな課題があったのでしょう。

ハローワークのほかに有料のバイト募集サイトや地元のチラシも活用していたのですが、応募が来てもなかなか採用まで至らない課題がありました。また採用になっても定着しないのも問題でしたね。このため費用対効果も上がらず、とにかくお金をかけてしまう状況がありました。

ーーそんな中でHRハッカーを導入されました。導入したのはいつからでしょう。

導入を決めたのは約1年前です。きっかけは福島民報さんからタイミング良く提案を頂いたことでした。採用に関していい方法を探しつつも、どこに相談すればいいのか分からない状況だったんです。そんな中で連絡を頂いて、まずは聞いてみようと思ったのがきっかけでした。

ーーHRハッカー導入の決め手は何だったのでしょうか。

HRハッカーが良かったのは、担当者の方の採用に対する熱い想いが伝わってきたことです。しっかりと想いを持った会社さんと付き合っていくことは、私達にとってもメリットだと思いました。あと嬉しかったのは、初期投資も少なかったこと。費用が少なくて済むのであれば、まずは試してみようと思いました。

ーー導入後、採用にどんな効果がありましたか。

HRハッカーを導入したらすぐに、無料枠でも求職者からの反応があったことにびっくりしました。費用としては10分の1になった月も出てきて、かなり抑えられましたね。そして成果として、販売と製造で10人以上採用できました。応募もたくさんあるのが嬉しいです。離職も少なくなっていると感じています。

ーー離職も少なくなったとのことですが、応募してくる方々の属性に何か変化があったのでしょうか。

かなり変わった印象です。HRハッカーの担当の方から、求人には条件だけでなく、会社の想いをどんどん入れましょうとアドバイスをいただいて、「お菓子の蔵 太郎庵」についてを追記するなど内容を変えていきました。それを読んで応募してくれる方が増えたので、今は弊社のコンセプト等にしっかり共感した方が来てくれている印象です。

ーー1年ほど活用してみてよかったと感じたことはありますか。

採用ページの表現方法で伝わり方が全然違うことが分かり、会社パンフレットにも活かすことができました。また月1回のミーティングを設けることで、担当の方の採用への熱量が刺激になって、負けないように頑張りたいと思えたのも個人的には良かったです。

ーー採用以外の仕事もこなされる中で、HRハッカーの使い勝手はどのように感じられましたか。

本当にシンプルで使いやすいと思います。今までは求人を出稿する時に媒体ごとに作業が発生していましたが、HRハッカーなら一つの操作で済みます。私の仕事のなかで採用が占める割合は少ないのですが、大切な仕事なので手は抜きたくないと思っています。考える内容は変わらなくても、作業的な工数がかなり減るのは大きなメリットですね。

HRハッカーを使うと、苦しい採用活動が楽しくなる

ーーこれまでのお話で、お菓子やお客様に対する想いが強く伝わってきました。そんな環境で実際に働かれている社員の方は、どんな方が多いのでしょう。

女性が多く、全社的にも8割程度が女性です。人柄としてはシンボルマークのランプを体現するような人が多いですね。お客様対応だけでなく、社員同士も温かい関係性が築けています。子育て中のスタッフも多いのですが、例えば子供が急に病気のために休んでしまったときでも、お互いにフォローしながら仕事ができる環境があります。

ーーそんな社員を採用する選考で、人を見極めるポイントはありますか。

実は、最初の電話面談を重視しています。面接の場合、対面で緊張して来社されると思いますが、電話は気軽にお話できる特徴があります。そこでどういう反応があって、どういう言葉を返すか、どういう話し方をするかが大きな判断材料になります。特に販売はマニュアルがしっかりしてても、最終的には個人がお客さんにどんなサービスを提供したいと考えているかが大切なので、人柄の部分は重視していますね。

ーー採用業務に対して、高橋さんはどんな想いをお持ちですか。

採用はとても責任ある業務だと考えています。会社の環境を作るにあたって、良い人が揃っている環境というのは、仕事を頑張れる理由の一つになるからです。

採用を通して新しい風を入れることは重要だと思っています。もちろん長く勤めてくれることは、とってもありがたいです。ただ、新しい人が入って新しい風が入ることは、企業にとっても良い刺激になりますし、大切なことだと考えています。

ーー今後の採用の展望についてもお聞かせください。HRハッカーをどんな形で活用していきたいですか。

今はパートやアルバイトの採用が中心ですが、新卒や正社員もHRハッカーをうまく活用したいと考えています。またHRハッカーで作成できる採用ページで、どんなふうに私達の想いを表現すれば伝わりやすくなるか、表現方法のサポートも頂けたら嬉しいですね。社長と採用ページをリニューアルしたいという話もしていたので、今後とも相談していきたいです。

ーーHRハッカーをどんな企業にお勧めしたいと思いますか。

中規模、小規模の企業の採用担当の方にお勧めです。大企業だと採用チームが設けられていますが、中小企業だと数人で採用を担当するので業務負担が増える傾向にあると思います。

HRハッカーを活用すれば工数を削減しつつ、必要な情報をミーティングで定期的にいただけるメリットもあります。採用業務も兼務しているような企業にはHRハッカーはぴったりですね。

少人数で採用に取り組まれている方は本当に大変だと思いますが、HRハッカーを使うことで新しい出会いがたくさん生まれると思います。苦しい採用活動ではなく、楽しい採用活動になりますので、ぜひお勧めしたいですね。

取材協力
株式会社太郎庵
高橋康予(たかはし やすよ)さん
HP:https://www.taroan.co.jp/
採用情報:https://www.taroan.co.jp/recruit/

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この記事を書いた人

フリーライター。文系大学院を卒業後、アニメ系専門学校で声優を育てる仕事を経験。人材系ベンチャー企業に転職し人材紹介業と派遣事業に携わり、主に個人営業・法人営業・採用を経験。現在はフリーランスとしてライター、キャリアコーチなどに取り組む。国家資格キャリアコンサルタント。キャリアコンサルタント技能士2級取得。

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